2020年2月現在、中国を中心に猛威をふるっている新型肺炎コロナウイルス。
日本国内での感染も広がりつつあり、日常生活や各地のイベントにも影響が出始めていますね。
この春大学を卒業される学生さんや保護者の皆さんは、卒業式がどうなってしまうのか、だんだん気になってきたのではないでしょうか。
そこで今回は、コロナウイルスの影響で大学の卒業式が中止になったらどうなるのかということについて、大学で働いている夫にもインタビューしながら調査してみました。
コロナウイルスの影響で大学の卒業式が中止になる?
追記 2020年2月28日
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、現時点で卒業式を中止を決定した大学が増えてきました。
東京の早稲田、東京理科、明治、法政、東洋、関西の同志社、立命館、関西学院、近畿などの大学です。
今後最新の情報は、各大学のホームページなどでご確認ください。
追記 2020年2月26日
2月26日現在、新型コロナウイルスの感染拡大により卒業式を縮小する方向で動いている大学が増えてきました。
防衛省は、3月に予定されている防衛大学校の卒業式を縮小することを発表しました。
保護者が卒業式の様子を自宅で観られるように、ネット中継することを検討しているとのことです。
秋田市の国際教養大学では、2月25日付で、卒業式と入学式を延期することを発表しています。
静岡市の常葉大学・常葉大学短期大学部は、卒業生全体で行う式典は中止にし、学科別に卒業証書授与を行うとしています。
夫の大学(都内)では、現在は学会のキャンセルなどの対応に追われていますが、卒業式についてもまもなくどんな対応になるか決まるのではないか、とのことです。
今後の状況次第では、縮小だけでなく中止になる大学も増えてくることが予想されてきました。
まずは、感染に気をつけて残りわずかな学生生活をお過ごしください。
また情報が入り次第、随時記事を更新予定です。
(2020年2月26日現在のニュースについてまとめていますが、最新の情報は各自でご確認いただくことをおすすめします。)
2020年2月21日現在、現時点で卒業式の中止を決めているのは、立命館アジア太平洋大学(APU)のみです。
公式な中止の要請がない限り、基本的には卒業式を開催する方向で準備を進めている大学が多いはずです。
大学にとって卒業式、入学式、入試はビッグイベントであり、よほどのことがない限りは中止にすることはないと言えます。
2月21日付で、萩生田光一文部科学相は「現時点で卒業式の一律中止を求めることは考えていない」と発表しています。
各地域、学校の状況に応じて、卒業式の延期や実施方法の変更を含めて対処するように促しています。卒業式は節目の行事であるため、できるだけ中止にしない方向で調整するように求めているとのことです。
とはいえ、大学の卒業式には、国内外のあらゆる地域から大勢の人が集まる可能性が高いです。
今後コロナ感染拡大防止のために、急遽卒業式を中止にせざるを得ない状況になることは十分考えられます。
緊急事態になるかもしれないんですね。
夫の働く大学では、コロナウイルス対策として、教職員と学生の中国への渡航原則禁止、中国・感染発生国からの教員や研究員の招聘や学会への参加禁止などの措置をとっているそうです。
卒業式に関しては、現状開催する方向で動いています。
が、このままいくと中止になる可能性も出てくるんじゃないかとのこと。
中止にならないまでも、例年のように保護者や来賓と一緒に大会場での卒業式をできるかどうかは微妙なところです。
最終的には他大学の対応と今後の状況をふまえて、判断していくことになるようです。
今のところ何とも言えないけど、保護者としては早めに予定を知りたいですね。
コロナウイルスで大学の卒業式が中止になったらどうなるの?
それでは、今後大学の卒業式が万一中止になった場合はどうなってしまうのでしょうか。
考えらえるのは以下の4パターンです。
- 延期して開催を検討
- 学生と教員だけで卒業式を行い、保護者や来賓には動画配信する
- 参列者に条件を設ける
- 学位記・卒業証書を渡すのみ
延期して開催を検討の場合
卒業式の中止を早々に決断した立命館アジア太平洋大学は、9月以降に開催を検討するとのこと。
事態が収束していれば秋以降に開催するかもってことですが、社会人になっている人がほとんどでしょうし、その時点で今更大学の卒業式に参列するのって、個人的にはちょっとどうなんだろって気もします。
でも確かに記念というか区切りにはなるので、落ち着いたころに同窓会気分で大学に集まるのもいいかもしれませんね。
いずれにしても、秋には新型コロナウイルスが収束していることを願うばかりです。
保護者や来賓には動画配信のみにする場合
大学によっては学生と教員だけで卒業式を行い、保護者や来賓には動画配信をするケースも考えられます。
徳島文理大学では、すでに来賓と保護者には動画配信することを発表しています。
大学の学生は全国や海外から集まっているので、その保護者や関係者が集まるのはリスキーだということですね。
出席を予定していた保護者には残念ですが、学生が卒業式を行うことができれば、それが一番だと思います。
参列者に条件を設ける場合
聖マリアンナ医科大学では、卒業式の参列者に条件を設けることを発表しています。
諸外国から日本に帰国された方で、風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日間以上続いている又は倦怠感(強いだるさ)があり、呼吸器症状のある方
37.5度以上の発熱と呼吸器症状があり、中国・武漢市を含む湖北省又は浙江省に渡航して、日本へ帰国後14日以内の方
37.5度以上の発熱と呼吸器症状があり、中国・武漢市を含む湖北省又は浙江省在住の方と接触された後14日以内であり、感染の可能性(疑い)がある方
出典:聖マリアンナ医科大学公式サイトより
新型コロナウィルス感染症に係る 卒業証書・学位記授与式についてのお願い
その他、参列者には手洗いやマスクなどで体調管理をするよう呼びかけています。
卒業式を開催することになれば、どの大学でもこのような条件を出すことは考えられます。
わが子の晴れ姿見たさに、体調が悪いのに無理して出席・・・なんてことだけは避けるようにすべきですね。
学位記・卒業証書を渡すのみの場合
コロナウイルス流行の影響で、大学の卒業式が完全に中止になるケースです。
学位記・卒業証書を式典なしに学生に渡すのみになってしまうということです。
私が大学を卒業した遠い記憶を思い出してみましたが、確か、学位記は学部ごとに指定の教室に取りに行き、その後会場で卒業式が行われたと思います。
学位記を受け取るときは、事務職員の方が名前と学籍番号を確認して機械的に受け取った気がするので、それ自体に感慨深い記憶はありません。
もし、卒業式なしで学位記・卒業証書だけを渡すことになった大学は、せめて担当教授や先生から学生一人一人に手渡しで、一言添えてもらえたらうれしいんじゃないかと思います。
いずれにしても、人生最後の卒業式になる人が多いのに残念ではありますよね。
大学で家族と卒業写真を撮りたい場合はどうする?
卒業式の時に、大学の構内で家族と写真を撮りたいと考えている人も多いのではないかと思います。
写真を撮りに大学に行ってもいいのか、やめたほうがいいのか。
どうしたらいいかは大学の指示に従う必要があります。
そもそも卒業式の中止は、大勢の人が集まることでコロナウイルスの感染が拡大するのを防ぐための苦渋の決断です。
卒業式が開催されなくても、大学内にたくさんの保護者が押し寄せたら、中止の意味がなくなってしまいます。
もしも家族で記念写真を撮りたい場合は、ちょっと残念ではありますが学位記を持って、写真館やスタジオで撮ってもらうというのはいかがでしょうか。
社会人になると、家族で写真を撮る機会もなかなかないと思うので、それはそれでいい思い出になるのではないかと思います。
終わりに
新型肺炎コロナウイルスによる大学の卒業式中止の可能性についてご紹介してきました。
連日の報道で不安になっている人も多いと思いますが、こういう時こそ落ち着いて冷静に対処すべきだと思います。
これ以上パニックが起こらずに、今年の卒業式が無事に開催されているようにお祈りしています。